Huisman, 東洋建設ケーブル敷設船向けにVARD社からクレーン2基納入契約

Huismanは東洋建設の多目的ケーブル敷設船を建造するノルウェーの造船所VARD社より、同新造船向けにフル電動の250t吊 Hybrid Boom Subsea Crane (HBC) 及び100t吊 Knuckle Boom Crane (KBC)を受注いたしました。

右から、Huisman/David Roodenburg (CEO)、東洋建設/大林東壽 社長、VARD/Torgeir Haugan (SVP Sales & Marketing)

同船はケーブル敷設船として活躍すると同時に、着床式ジャケット基礎や浮体式係留基礎工事等においても活躍できるものとしてデザインされたものであり、納入予定のHuismanのクレーンはこれらの多目的な分野でのオペレーションが可能となる様に先端技術が詰め込まれた本船に最適且つスマートなデザイン・組み合わせが採用されています。これまでに国内顧客向けに納めてきたものと同様に、これらの主なクレーンの製造は厦門近郊のHuisman中国工場で行われ、クレーン規格はClassNK認証取得予定です。

HBC、KBC共にナックルブーム構造を有するクレーンですが、これらはフック高さが低い=船体動揺中心位置に近いので、船の揺れによる吊荷の影響が抑えられるものとなっています。従い、高い揚程を求められる作業を除いて、水中作業含め浮体式船舶上での繊細なクレーンオペレーションが求められる場合に最適なブーム構造と言えます。

納入予定の250t HBCには、PHC及びAHCシステム(Passive & Active Heave Compensation system:上下揺れ補正機能)が採用されています。PHC及びAHC両機能をクレーン機構に組み合わせることで、高精度且つ低燃費なオペレーションをより広範囲の条件において実現できるものとなっています。また、HBCはラッフィングワイヤー・バックステイ機構を搭載したブーム構造とすることでKBCよりもさらに軽量化されたブーム構造になっています。その為、より優れた吊り性能を持ったデザインのクレーンであり、洋上・水中における主クレーンオペレーションにおいてより広範囲でのオペレーションを可能にするものです。HuismanのHBCは2015年にOSJ(Offshore Support Journal)よりInnovation of the yearを受賞しているクレーンです。

納入予定の100t KBCは、近年のオフショアマーケットにおける需要の高まりからこれまでに納入してきたKBCデザインを標準化すると共に最新の技術を取り込んで改良したシリーズとしてHuismanが昨年10月から提案しているKBCシリーズから採用されており、デッキ上の積荷の取り回しや改良されたAHC機能を搭載していることで効率的に250t HBCによるクレーンオペレーションの補助できるものとなっております。