Huisman Rig for Future

Huismanは20年以上にわたり、海洋掘削市場向けの機器の設計・製造に携わってきました。当初はクレーンやライザー/パイプハンドリング装置を納入しておりましたが、1990年代後半に海洋掘削とハンドリング装置の効率を劇的に革新するMPT (Multi Purpose Tower)を開発、海洋掘削船へ掘削システムを納めるようになりました。Huismanの掘削システムの最も際立った特徴の一つであるMPTのコンセプトは、従来のデリックに一般的に用いられる格子構造(櫓)ではなく、垂直のボックス構造を採用、主要な荷重支持要素とすべての主要機器を設置できる密閉された環境の両方を提供しています。

MPTは通常のデリックと同じ機能を備えていますが、坑井中心部へのアクセス性が向上しているため、効率と安全性を向上させる新しいハンドリング手順が可能になります。MPTは1990年代後半に設計され、最初のMPTは2001年にHelixウェルインターベンション船 (*1) Q4000に設置されています。 また、MPTはさらに開発・改良を重ねられ、DMPT (Dual MPT)へと進化、大水深掘削船 Noble Globetrotter I & IIの二隻に搭載(2012/2013年)されました。

*1 Well Intervention: 坑井介入作業。地上から坑井内に機器を降下して行うあらゆる種類の坑内作業の総称であり、主に石油やガスの生産井、あるいは圧入井において、生産性の向上、維持、または修理を目的として行われる

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Heave Compensation System (ヒーブ補正システム)
MPTのホイストシステムは、世界で最も高度なヒーブ補正システムを搭載しており、アクティブヒーブ補正(AHC)からパッシブヒーブ補正(PHC、一定張力)へのシームレスな切り替えが可能になり、常にソフトランディングと無動力張力を実現します。

Dual Drum Draw-works & Dual Passive Heave Compensation (システムの冗長性)
MPTには、二つのドラムドローワークと二つのパッシブヒーブコンペンセータという冗長性が組み込まれています。デュアルドラムドローワークの1つが故障しても、もう1つはトラベリングブロックを全負荷で操作できますが、速度は元の半分になります。デュアルパッシブヒーブコンペンセータの1つが故障しても、もう1つはトラベリングブロックを全負荷で補正できますが、ストロークは元の半分になります。

また、ワイヤの疲労を軽減・分散させるため、掘削ライン全体をドラムからドラムへ連続的に移動させることで、ワイヤの別の部分を応力のかかるシーブなどに接触させるといった操作が可能です。(同ワイヤー移動は事前にオペレーターが設定することができ、通常のオペレーションには影響しません)

Split-table Blocks (分割式ブロック)
MPTのトラベリングブロックには、Huismanの特許取得済み分割式トラベリングブロックが装備されています。この分割式ブロックは複数の取り外し可能なシーブで構成されており、システム全体を再リービングすることなくブロックのリービング(*2)を変更できます。ブロックの分割はプッシュボタン操作で、オペレーターはわずか数分で24フォールから20、16、12、8、または4フォールに切り替えることができます。ブロックを24フォールから4フォールに分割すると、ホイストの容量は減少しますが、ホイスト速度は600%向上します。

*2 Reeving:リービングとは、クレーン等の滑車システムに、ワイヤーロープやケーブルを滑車・ブロック・穴に通して、システムを構築すること

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Huismanは舶用の他に、陸上用掘削装置も設計・製造・納入しており、オランダ本国ではグリーンハウス用地熱発電事業等に用いられております。